1)必要な器材
カテーテル留置には、カテーテルとスタイレット、トロッカー、カテーテルクランプの他に虫垂切除術に準じた器具を揃える。
- カテーテル:1本
- スタイレット:1本
- チタニウムアダプター:1個
- カテーテルクランプ:1個
- 接続チューブ:1本
- ダイアニール:1袋
- 生理食塩液500ml(ヘパリン1000U加):1本
<その他必要物品>
- コッヘル(直):5本
- ペアン(反):5本
- モスキート:3本
- メーヨヘガール持針器(18cm):1本
- マチュー持針器:1本
- 消毒鉗子:1本
- 両頭タオル鉗子:6本
- 扁平鉤(8mm×15mm):1対
- 扁平鉤(12mm×26mm):1対
- 二爪鉤:1対
- 外科用ピンセット無鉤:2本
- 外科用ピンセット有鉤:2本
- 先細ピンセット無鉤:2本
- ウエイトラナー開創器(鈍16cm):1個
- 粘膜剥離子(黒須氏):1本
- トロッカー強湾:1本
- トロッカー弱湾:1本
- トロッカー馬蹄:1本
- スケール:1本
- 外科剪刀(両鈍直)14cm:1本
- 外科剪刀(両鈍反)14cm:1本
- メッツェンバウム剪刀:1本
- メーヨ剪刀(直):1本
- メスNo.10:1本
- メスNo.11:1本
- 電気メス:1式
- 2-0タイクロン両端針:2パック
- 2-0バイクリル(8針入り):1パック
- ボール:2個
- シャーレ:1個
- コップ:2個
- 膿盆 大:1個
- 膿盆 小:1個
- 500mlカップ:1個
- 100mlガラス注射器:2本
(窪田実先生 PDカテーテル留置術 バクスター社 JP76200004)
2)麻酔及び挿入部位の決定
カテーテル留置術アプローチ方法
【麻酔】
全身麻酔、局所麻酔、硬膜外麻酔、腰椎麻酔、静脈麻酔、腹横筋膜面(TAP:Transversus Abdominis Plane)ブロックなどが単独もしくは併用で選択されますが、完全な除痛と患者への侵襲度を考慮することが重要です。
【挿入部位の決定】
臍下の左右いずれかの経腹直筋切開が一般的です。正中からのアプローチは容易ですが、腹膜カフの固定が悪くリークの頻度が増すため避けた方が良いといわれています。
腹部手術痕の近辺も腹腔内癒着の可能性があり避けた方が良いでしょう。経腹直筋切開(a)、正中切開(b)
(窪田実先生 PDカテーテル留置術 バクスター社 JP76200004)
3)カテーテル出口部位の選択
腹部の他に、感染症が少ないと考えられる前胸部、上腹部が出口部位として選択できます。前胸部と上腹部の出口は入浴に便利です。腹壁のしわの状態、カテ-テルケアの容易さ、ベルトラインの位置などを考慮して患者にあった出口の位置を決定します。出口の位置は、カテーテルの長さや形状に左右されることが多いですが、全長60cmや80cmのような長いタイプのカテーテルを選択することにより、さまざまな場所に作製できるようになります。
(窪田実先生 PDカテーテル留置術 バクスター社 JP76200004)
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