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腹膜透析(PD)

PDにおける遠隔患者マネジメント

2:シェアソースを活用した遠隔患者マネジメント ~連携の実際と今後に向けて~

国内初となったクラウドベースでの腹膜透析用治療計画プログラム「シェアソース」が発売されて2年。シェアソースの活用により、院内連携だけでなく、訪問看護連携、病診連携、病病連携も進められつつあり、在宅治療を行う患者さん管理のメリットが明確になってきました。施設での取り組みの発表とともに、連携におけるシェアソースの今後の可能性について、ご参加の先生方にディスカッションいただきました。

 

【司 会】

東京女子医科大学病院 血液浄化療法科 教授 土谷 健 先生

【出 席】

久留米大学医学部内科学講座 腎臓内科部門 助教 森山 智文 先生
独立行政法人地域医療機能推進機構 仙台病院 腎センター医長 石山 勝也 先生
社会福祉法人仁生社 江戸川病院 透析センター長 兼 移植再生医療センター長 古賀 祥嗣 先生

 

2020年10月30日
虎ノ門ヒルズ 森タワー20階(バクスター株式会社 本社)


「本会の目的・期待 ダイナミクスの中で」

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東京女子医科大学病院
血液浄化療法科 教授
土谷 健 先生

 

「連携および在宅医療の推進」は、厚生労働省が示す日本が進む方向性

 本日は3人のエキスパートの先生方に、シェアソースを活用した連携による遠隔患者マネジメントについてのご発表をいただきますが、まず、本会が開催された背景をご説明したいと思います。

 令和2年の「厚生労働省の診療報酬改定の概要」には、「連携および在宅医療の推進」が大きなテーマとして掲げられています。特筆すべきは、「医療機能の分化・強化、連携と地域包括ケアシステムの推進」であり、いかに地域包括ケアをスムーズに運用していくかということが求められています。団塊の世代が75歳以上となるいわゆる2025年問題がいよいよ現実味を帯び、その対策がより具体的なものとなりつつある印象です。

 現在、在宅医療に関しては、地域包括支援センターが基盤となり、在宅医療に積極的な役割を担う医療機関と急変時の一次受け入れ等を行う医療機関という形で棲み分けをしつつ、介護、訪問看護、薬局の分業といった形が加わって連携をとりながら機能させていくシステムが具現化する時代が来ています。

 さらに、平成30年の「在宅医療の推進」の中で厚労省は、適切な腎代替療法の考え方について、重症化の予防を掲げ、年間の透析導入患者さんは3万5000人以下を目標としています。残念ながらまだ3万8000~3万9000人という現状ですが、あらゆる手段を以って重症化していく患者さん群を抑制しようと努力が行われています。日本の腎代替療法の内訳は、ほとんどが血液透析(以下、HD)です。厚労省の方針としては、患者QOLの観点から腎代替療法中でも数が少ない腹膜透析(以下、PD)や移植の普及促進が必要、と指摘されています。

 このような背景から、日本腹膜透析医学会では、2020年9月からPDの認定医・連携認定医制度をスタートさせました。連携認定医は通常の在宅もしくは家庭医の先生でも申請資格を満たしていれば問題ありません。在宅医療の推進と患者QOLの向上を目指し、よりPDの裾野が広がっていくということも合わせて期待し、今後も活動を続けていきたいと考えています。

 

コロナ禍で注目される在宅医療_PDとそれを支えるシェアソース

 このような背景に加え、奇しくも新型コロナウイルス感染症が、社会体制、そして医療の現場を大きく変えつつあります。従来、対面でなければならないとされていた診察も、電話やオンライン等で対応がなされ、ICTという考えをもとに今後ますます進めていく、いかざるを得ないという流れがみえます。それを透析医療でもあらためて考えてみたいと思います。

 HDは、患者さんが移動しなければならない治療形態です。コロナ禍における透析にあっては、在宅で行える透析であるPDが特にクローズアップされてきています。

 この状況下でシェアソースを活用する遠隔医療は、在宅医療をさらに加速させる要因となるのではないでしょうか。いわゆるICTの一環で、クラウドシステムを用いて情報を共有し、機密が守られ、それがどこからでも見られる、でも誰でも見られるわけではない、といったきちんとした枠組みの中で、遠隔から在宅での治療状況を可視化して把握するとともに、直接システムから問題への介入・対応を可能としています。これまで対面の診察でしかできなかったことが遠隔から可能になるだけでなく、クラウドシステムの機能を最大限に生かして運用することにより、情報共有に活用しながら複数の診療科の医師や看護師が1人の患者さんを診ることができる。従来、遠隔医療と呼んでいたものと比べ、より先進的なものと捉えることができます。

 本日は、シェアソースを十二分に使いこなされている先生方に、それぞれの体験と経験を含めてお話しいただきます。シェアソースは、最終的には患者さんの予後を規定して、われわれ医療者の間で効率よく使いながら情報を共有することができ、連携促進効果をもたらしてくれるものと期待しています。

 

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