腹膜透析(PD)

腹膜透析(PD)

腹膜透析(PD)概要

3.PDの基本原理

PDは生体膜である腹膜を使い透析を行う治療法で、物質・水分移動の基本的原理は拡散と浸透です。また、この二つの原理とは別に、水分の除去に伴い、そこに溶解している物質の除去も行われ、これをコンベクション(Convection)と言います。

 

1.溶質の移動(拡散)

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溶質濃度が異なる溶液を、半透膜を介して接した場合、溶質は高濃度側から低濃度側へ同じ濃度になるまで移動します。この現象が拡散です。

PDにおける物質の移動

PDでは、腹膜の毛細血管内血液と腹腔内に貯留した透析液の間で拡散現象(濃度が高いほうから低いほうに溶質が移動する)が生じます。この拡散の働きによって、腎機能が低下したため体内に蓄積した尿素、クレアチニン、尿酸、リン、カリウム、マグネシウムなどの物質の除去や、逆に重炭酸をはじめとして体内で不足している物質は透析液側から補給が行われます。

拡散によって除去または補給される溶質の量は、以下の条件によって変化します

・ 腹膜の状態
・ 透析液の貯留時間
・ 透析液量
・ 腹膜の有効面積
・ 溶質の分子量
・ 溶質の濃度
・ 腹膜を介して移動する水の量

2.水分の除去(浸透)

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濃度の異なる溶液間で、溶質が拡散の働きで移動している時、溶媒である水は溶質濃度を薄める方向へ移動していいます。この現象を浸透といい、水を引く力のことを浸透圧と言います。PDでは腹膜を境にした浸透圧格差を利用して体から腹腔に水を移動させて除水を行います。

 

PDでは、浸透圧物質としてブドウ糖またはイコデキストリンが透析液に添加されています。

イコデキストリン

  • 晶質浸透圧とは:ブドウ糖などの小分子物質から成り立つ浸透圧
    時間の経過とともにブドウ糖が体内に吸収され、浸透圧差が小さくなるため、除水効果が長時間持続しない。例)ダイアニール-N レギュニール
  • 膠質浸透圧とは:アルブミンやイコデキストリンなどの大分子物質から成り立つ浸透圧
    分子量が大きく体内に吸収されにくいので、長時間貯留でも除水効果が持続する。
    例)エクストラニール

3.再吸収

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一方、腹腔内リンパ管(主に横隔膜下)などから1.0~2.0mL/分の一定速度で水分の再吸収が行われていますので、実際の除水量は、毛細血管を介しての除水量からリンパ管などからの吸収量を引いた量となり、ピークに達した後、実際の除水量は経時的に減少します。

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