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概要
スープレンは、炭素と結合力の強いフッ素のみでハロゲン化された化学構造であり、生体内での安定性が期待できます。また、血液/ガス分配係数は0.424であり、組織への溶解性も低い薬剤です。
本邦においては、「全身麻酔の維持」を「効能・効果」とする吸入麻酔薬として、臨床上の有用性が確認されたことから、2011年4月22日に厚生労働省より製造販売承認を取得し、2011年7月に販売を開始しました。 さらに2014年6月より容器がアルミニウム製容器に変わり、内容量を変えずして軽く・割れにくくなりました。
特徴
- 吸入麻酔薬としての有効率は98.8%で、本剤の有効性が検証されました。
- 血液/ガス分配係数は0.424であり、組織への溶解性も低い薬剤です(in vitro)。
- 麻酔からの覚醒/回復(抜管までの時間)において、セボフルランに対する非劣性が検証されました。
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炭素と結合力の強いフッ素のみでハロゲン化された化学構造であり、生体内での安定性が期待できます。
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6.0%を30 分吸入時の血清中無機フッ素イオン及びトリフルオロ酢酸(TFA)濃度は、共に定量下限未満でした。
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承認時までに、国内臨床試験で本剤を投与された安全性評価対象例169 例において、臨床検査値異常を含む副作用は106 例(62.7%)に200 件認められました。主な副作用は、悪心27.2%、嘔吐14.2%、ビリルビン増加12.4%、血圧低下9.5%、γ-GTP増加5.9%、AST(GOT)増加4.7%、心拍数減少4.7%等でした。
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重大な副作用として、悪性高熱、高カリウム血症、重篤な不整脈、横紋筋融解症、ショック、アナフィラキシ-、肝機能障害、黄疸、及び喉頭痙攣(いずれも頻度不明)が報告されています。
関連情報
製品名 |
品番 |
規格 |
包装 |
規制区分 |
承認番号 |
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スープレン吸入麻酔液(アルミニウム缶) |
JP2L9102ALU |
1mL |
240mL x 6本 |
劇薬 |
22300AMX00519000 |
製品情報
スープレン吸入麻酔液
- 添付文書
(687KB)第4版 2016年1月
- インタビューフォーム
(1MB)
- 製品情報概要
(6.3MB)
- 製剤・製品写真