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PDに伴う合併症(感染症)

1 - 3.出口部・トンネル感染 (3)

3)出口部・トンネル感染の治療

抗菌薬による治療

アモキシシリン 250 – 500 mg b.i.d.
セファレキシン 500 mg b.i.d.→ t.i.d.
シプロフロキサシン 250 mg b.i.d.
クラリスロマイシン 初回投与 500 mg,その後 250 mg b.i.d. もしくは q.d.
ジクロキサシリン 500 mg q.i.d.
エリスロマイシン 500 mg q.i.d.
フルクロキサシリン (クロキサシリン) 500 mg q.i.d.
フルコナゾール 200 mg q.d. を2日間,その後 100 mg q.d.
フルシトシン 0.5 - 1 g/日にて血清トラフ値 25 – 50 mg/mLを維持
イソニアジド 200 – 300 mg q.d.
リネゾリド 400 – 600 mg b.i.d.
メトロニダゾール 400 mg t.i.d.
モキシフロキサシン 400 mg 連日
オフロキサシン 初日 400 mg,その後 200mg q.d.
ピラジナミド 25 – 35 mg/kg を週3回
リファンピシン 体重 < 50 kg の場合,450 mg q.d. > 50 kg の場合,600 mg q.d.
トリメトプリム/スルファメトキサゾール 80 / 400 mg q.d.

b.i.d. = 1日2回; q.d. = 連日; t.i.d. = 1日3回; q.i.d. = 1日4回

PD関連感染症に関する勧告: 2010年改訂
Li PK, et al. Perit Dial Int. 2010; 30(4): 393-423.

  • 出口感染の起炎菌で最もよくみられる黄色ブドウ球菌と緑膿菌はしばしば腹膜炎に進展することがあり、特に注意を要する (エビデンス) 。
  • 抗菌薬の経口投与は、MRSAを除き、もれなく推奨される。(抗菌薬の経口投与は腹腔内投与とほぼ同等の効果があることが報告されている)

 

抗菌薬の投与においては、起炎菌が判明する前にただちに治療を開始するので、前述したとおり、その頻度と重要度から黄色ブドウ球菌と緑膿菌をカバーすることが望ましく、その際には、グラム染色の結果がとても役立ちます。また、緑膿菌感染の既往のある患者では、緑膿菌をカバーする抗菌薬を選択することが推奨されています。適切な抗菌薬の投与にもかかわらず症状が改善しない際には、カフ感染もしくはトンネル感染も疑い、出口部変更術を検討します。

 


出口部変更術(subcutaneous pathway diversion :SPD(1))

感染していない皮下部のカテーテルを切断し、チタニウムコネクターで新しいカテーテルの皮下部と連結し、トンネラーで感染のない皮下を通して新たな出口部を作製します。感染部分の手術になるため、十分に配慮しないと新規部分に感染が波及する可能性がありますので注意しましょう。感染が広範囲におよぶ際や、緑膿菌の場合は不成功に終わる危険性があるため、抜去入れ替え術の検討も重要となります。
(1) 都筑優子, 西澤欣子, 窪田実, 他. 腎と透析. 2006; 61 別冊 腹膜透析2006: 329-331.