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PDに伴う合併症(感染症)

1 - 2.出口部・トンネル感染 (2)

2)出口部感染の診断

定義

  0点 1点 2点
腫脹 なし 出口のみ;<0.5cm >0.5cmおよび
/またはトンネル部
痂皮 なし <0.5cm >0.5cm
発赤 なし 軽度 重度
滲出液 なし 漿液性 膿性

出口部感染の点数化法

(国際腹膜透析ガイドラインより引用、改変)
(4点未満は感染疑い。4点以上は感染とみなす。膿性滲出液が認められる場合は4点未満でも感染とする。)

丹野有道、2011.「腹膜透析療法マニュアル」、東京医学者、P181-188

出口からの膿性の滲出液は感染の存在を示しますが、出口の発赤は必ずしも感染を示すものではありません (エビデンス) 。

 

国際腹膜透析学会(ISPD)のガイドラインでは、表のように点数化して診断することを推奨しています。

 

  • 不良肉芽を認めるということは、移行部の構造的破綻が起こっていることを示唆し、そこから細菌の侵入が容易に起こりえます。
  • 発赤のみの場合は、洗浄の強化などによるカテーテルケアで改善することもありますが、不良肉芽の形成や排膿がある際には、培養検査を行い,適切な抗菌薬の投与を考慮します。
  • 頻度の多い起炎菌は、黄色ブドウ球菌・表皮ブドウ球菌・緑膿菌、大腸菌で、とくに黄色ブドウ球菌と緑膿菌は、出口部・皮下トンネル感染が、腹膜炎およびカテーテルロスに至る頻度が高いため、重要とされています。
  • 重症化する前に出口部感染を診断することがきわめて重要で、感染早期の対応によリトンネル感染を予防することが大切です。
  • 患者に対して、毎日出口部の観察を行うよう教育し(カテーテルを引っ張りすぎて移行部を傷つけないように注意させること)、外来時に出口部の診察を怠らないことが大切です。
  • 患者と医療スタッフがきちんと出口部を観察していれば、出口部・トンネル感染から波及した腹膜炎などはめったに起こりません。