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患者さんへのより良い説明のために

患者さんの心理と行動 - 1

透析は、移植を受けない限り、その後患者さんが生涯を通じて続けていく治療であるため、患者さんの生活に深く関わる治療です。 患者さんは透析導入時、また、導入後にどのような心理状態にあるのでしょうか? ここでは、患者さんの心理と行動について、社団法人全国腎臓病協議会による調査結果をご紹介します。

 

1.「患者からみる透析治療選択の現状と課題」(2008年調査)

患者さんが透析についての情報を医療機関からどのように得て、理解し、治療を決定したのか。
調査結果を社団法人全国腎臓病協議会のプレスリリース(2008.9.25)よりご紹介します。

 

認知度が違う治療法

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各腎不全の治療法の認知度を確認したところ、透析を始める前から認知していたのは、血液透析(HD)72.3%、腹膜透析(PD)40.5%、腎移植55.9%と、治療法によって異なっていました。


透析導入時4人に一人は「考える時間がなかった」。「特定の治療法に偏りなく、同じくらい詳しく説明された」のは2割程度

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透析導入前の治療選択において、75%の方が「考える時間があった」とし、25%の方は「考えるチャンスがなかった」と回答しています。
これら25%の方々は緊急で透析導入を行った方と考えられます。緊急導入は身体への負担が高く、かつ予後も悪くなることが明らかな上に、患者が自ら治療の選択肢について検討する機会を奪っていることにもなります。したがって緊急導入を防止するために慢性腎臓病(CKD)の疾患啓発などを通して通院を促し、計画的な治療を受けることができるように、医療者、患者ともに取り組む必要があります。
また、導入まで「考える時間があった」患者のうち、「特定の治療法に偏りなく、同じくらい詳しく説明された」印象を持っている患者は21.8%と低い水準となっており、改善が期待されます。


過半数は、「医師が治療法を決定し、それに従った」と認識

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過半数(55.1%)の患者が、「医師が治療法を決定し、それに従った」と認識し、患者自身が治療選択に関わったと認識しているのは39.1%でした。


約半数は、医療者は「納得いくまで説明してくれた」と認識。
「不安なく透析を開始した」のは、全体の約1/4(26.5%)

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医療者からの説明について、約半数の方は「納得いくまで説明してくれた」と回答しています。

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しかし、透析開始時の気持ちとして、3/4近い患者は、不安を残したまま透析を開始していることが分かりました。


説明に対する満足度と透析開始時の気持ち

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説明に対する満足度と、透析開始時の気持ちの関係を調べました。相対として、説明内容に対して、不満を持っている方は、透析導入時でも不安が軽減されず、不安を持ったまま、透析に入った傾向が見られます。特に説明に対して大きな不満を持った方の35.3%は、大きな不安を持ったまま透析に入っています。

一方で、納得するまで説明を行ってもらったと認識しているグループは、不安の軽減度合が高く、特に39.1%の方が「開始するときに不安は軽減し、ほぼ不安なく透析を開始した」と認識しており、しっかりした説明の重要性がわかります。


調査の概要

調査名:慢性腎不全の治療選択およびインフォームドコンセントについての患者調査
調査対象者とサンプル数:3年以内に透析を導入した患者 311名
調査方法:郵送調査(※透析実施医師を介して患者へ調査票を渡し、調査票を郵送にて回収)
調査時期:2008年5月19日~7月4日
調査地域:全国
(社団法人全国腎臓病協議会・バクスター株式会社 共同調査)